書評・熱闘篇

□『日本全国「県境」の謎』
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 題名の通り、日本全国の県境の確定について記した本。
 日本で道州制の導入が叫ばれて久しい。地方分権、ひいては経費の削減になるのだろう。正直、政治的なことは全く分からないが(笑)。
 現在、道州制の話が進んでいるとは思えないが、日本では以前、これと同じようなことがあった。廃藩置県とその後の県の統合・分割の動きである。当時の県の統合は人数を元に、かなり強引に行っていることが分かる。しかし、地域の感情を無視した行動が反対運動を起こし、再分割などされている。
 明治以前の国境はどういう風に決められたかは知らないが、文化のまとまりで策定されたのではないだろうか。もしくは、決まってから永く使われていたので、それにより文化的なまとまりが出来たのであろう。今の県境からまた新たな文化が生まれていることは充分に分かるが、個人的には変化し、なくなっていく地名と同様、愛惜の念を感じ、できれば変化してほしくないと思う。

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