満月の夜。
□4夜。
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次の日。
外からの騒がしさで目が覚めた。
「朝っぱらからなに‥」
玄関方面の出窓から外を覗くと、一瞬で俺の思考が停止した。
寝癖とか寝間着だとか、そんなの今は気にならなかった。
気になる余裕もなかった。
玄関を飛び出し、人混みをかき分けて救急車に駆け寄る。
「ゆうっ!おい、しっかりしろよっ」
昨日みた、元気ないつも通りとはかけ離れた姿のゆう。
全身に、切り傷みたいな傷がついていた。
なにが、あった?
「キミ、乗るなら乗ってっ!」
救急隊員のひとが、俺に言ってきた。
俺は、なにも言わずに乗り込む。
それを確認してか、すぐに扉が閉まった。
ゆう…
無事でいてくれよ……っ?
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