満月の夜。
□7夜。
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そのあと、すぐに看護師さんが来て、みっちり怒られた。
いろいろ考えながらゆっくり家に帰ると、やっぱりりゅうはいなくて。
少し寂しくなって、静かに布団に入った。
もう、軽くは約束なんてしない。
そう決めてたけど、ゆうが言ったんだ。
『守れなかった、て後悔したなら、今度は守って自信にしてよ』
要は、また約束をした。
でも、今度はちゃんと
俺がゆうを守ってやる、て。
そりゃあ、すぐには自傷癖は治せないけど
ちょっとずつなら、ね。
ゆうも、
『頑張る』
て、言ってくれた。
りゅうにはもう会えないかもしれないけど、俺らは忘れたりしないから。
ありがとな、りゅう…
優しい吸血鬼さん。
―えんど。
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