満月の夜。

□5夜。
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ギラギラと照りつける太陽の下で、涼しい病院を目指して足早に歩みを進める。



「暑っちぃな…」



流れてくる汗を服で無造作に拭きながら、ひたすらその言葉を繰り返していた。





病院に着いて、ゆうのいる病室の扉に手をかけた。



「――――」



先客か?

学校の奴らでも来たのかな?


そう思って、静かに扉を引く。

少し開けて、俺は自分の目を疑った。



「な、んで…?」



ゆうの寝ているベット。

その横に置かれたひとつの椅子。

そこに座ってたのは…、


























「…りゅう?」





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