Present.

□ポニーテールとコンタクト
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「委員長ー、髪結んだらどうです?」
「えーっ?」
「だって肩までついてますよ?それって風紀委員長としてどうなんですか?」

たしかに、と吉井くんに言われた事に納得。でもFクラスのいう事に納得するのもなんだか。

「そうね、でも私不器用でうまく結べないのよ」
「なら僕が結んであげます!委員長、ゴムありますか?」
「ん、お願い」

吉井明久。
同じ風紀委員の2年。
きっとこの子は私に好意を抱いている。…はず。
それが自意識過剰だったらもっとも恥ずかしいのだが、なんか、こう、確信が持てる。

「委員長、ツインテールとかどうです?」
「はぁ…?ありえないから…。普通に地味なのでいいのよ」
「そんなぁ、委員長かわいいのに!」

ほらまたこう言う。
そんな事言ったって私の気持ちは何も変わらないのに。

鼻歌交じりで私の髪を結ぶ吉井くん。ポニーテールにでもするつもりなのか、髪を上に持ち上げている。

「んー、よいしょっと。委員長できました、こっち向いてください」
「はいよっと」

私は結ぶ為に一時はずしてた眼鏡を手にとり、後ろを振り向く。
と、いきなり眼鏡を持っていた手を吉井くんに握られる。

「っちょ、なに?」
「…委員長、すごくかわいい」
「はっ、はぁっ…?」
「ポニーテール、似合ってますよ。あと眼鏡、かけない方がかわいいです。」

爽やかな笑顔でこんな事をさらりと言ってしまう吉井くん。
そんなとこ、モテる秘訣なのだろうか?

「…結んでくれてありがと、これからも頼もうかな?」
「喜んで引き受けますよ」



それからちょっと、コンタクトにもしてみようかな。
なんて、気の迷い?

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