Kmbk.
□眼鏡と保健室
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キンコンと授業の始まる鐘が鳴る前に私は向かった。
「失礼しまーす」
ガラッと少し重たい保健室のドアを開け、(さぼりという名の)休養をしにきた事を伝えるとそこに居たのは先生ではない事を知った。
「って、塚原さんですか…。」
「あ?藤田、何やってんだ」
「今言ったじゃんだるいから休ませて下さいって」
隣のクラスの眼鏡こと、塚原要だった。
内心すごくドキッとしたがそんな事顔には出せないわけで。
冷静装って。
「お前それサボりだろ…」
「そーいう塚原こそサボり?」
「いや、オレはちょっと頭痛くて。」
「なんだ、サボりじゃん」
だからサボりじゃねーって、と少しばかりツッコミの激しい塚原を横目に先生がいない事に気づく。
「あれ、先生は?」
「あぁ、なんか用ができたとか言って出て行ったな。」
すると、チャイムが鳴った。
「あ、授業行かなきゃ」
それと同時に塚原が席を立つ。
…せっかく2人きりなのに。
「…待って」
「ん?」
「い、一緒にサボっちゃおうよ!」
「はぁ……。」
「いーじゃん1回くらい!ね?」
2人きりなんて滅多にないチャンス、逃すわけにいかないしね。
するとてっきりそれでも授業に出るとでも言うと思ったのが、全く違って。私の目の前に塚原が広がる。
「あーぁ、お前バカだな。」
「なっ、!?」
「それは、どーなっても良いって事なのか?」
「つ、塚原…?」
「せっかくの嬉しいチャンスを押しのけてまでお前を守ろうと思ったのにな」
「ど、どゆこ…っん」
理解のできない私は塚原にされるがまま。いきなりずらずらと話し出したかと思いきやいきなりキスされて。そのままずいずいとベットまで押し込まれて。
「サボり。」
「えーと、塚原?」
「一緒にサボるんだよな?2人きりの保健室で。そういう事だよな?」
意味を理解した私はきっとりんご以上に顔が赤いはず。
いつもと違う男の顔した塚原。
ちょっと吹き出してしまう。
すると塚原は一気に赤面して慌て出す。
「なっ、なんだよ!!」
「いっつも真面目な顔した塚原くん、まさかこんな事を考えてたなんてね?以外とえっちなんですね?」
「っるせぇ…!」
「続き。一緒にサボるんでしょ、塚原。」
以外とえっちな塚原と一緒におサボり。