未来への希望
□迫るもの
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崩れ落ちた瓦礫の中
砂煙の中姿を現したのは・・・
「なっ・・・!」
「おおおおおおおおおおおお!!」
その人物は突然走りだしたかと思うと、驚き動けなかったバーダックの背後へ回り、首筋に手刀を食らわした。
「バーダック!!」
「このやろお!!」
「がはっ・・」
即座にパンブーキンが膝蹴りをくらわすと、何者かは一瞬で壁の方へ吹っ飛んでいった。
「・・・うッぐああ!!」
起き上がったところ、直ぐ様トーマが掌を前に向け、気功波を飛ばす。
もろに食らった何者かは淡い炎に包まれながら再び体を地面に強打した。
その間にバーダックは早くも起き上がり、
全員が地面のほうをみやる。
奴はまだ死んでいない。
淡い青色の炎に包まれた人物がゆっくりと立ち上がった。
トーマの放った気功波によって炎が全身にまわりながらも、その姿をしっかりと確認できた。
「たしかこの星の住民・・・、チッ・・・まだ一人生きてたのか」
まるで吐き捨てるようにキニーズは呟く。
息を絶え絶えにしながらも必死で立っているところを見ると、ついさっきの二連続の攻撃がかなり効いたのだろう。
(多分全力、ほっておいてもそのうちくたばるな・・・)
「ウァァァ・・・アアア・・・」
「チッ・・・この俺も油断してたぜ!この野郎・・・!」
自分の失態に顔を歪ませるバーダック。
トオロと名乗ったカナッサ星の生き残りは、バーダック達を睨み付けるといい放った。
「聞け!!ワシは今お前に、未来を予知できる幻の拳を放った!!」
「なに・・・?」
「未来を予知だとぉ・・・?」
その時にキニーズはその言葉を聞き、さっきの会話を思い出した。