未来への希望
□迫るもの
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(たしか、変な超能力を持ったエネルギーとかだったか・・・)
「お前ら一族の・・・行く末が見えてくるはずだ・・・!!」
「な、何を言ってやがるんだ・・・」
まるで奇妙なものを見るかのような顔をしながら、バーダックは呟いた。
「いいか・・・お前には呪われた未来しかないぞ!
我が一族と同じように。滅び去るのみなのだ」
その一族は、このトオロという人物で最後。
もはや一人では一族を再び再構するのは不可能だろう。
待つのは破滅のみ
「その未来の姿を見て、精々苦しむがいい・・・」
恨みをこめた声で彼はそう言い放つと、まるで勝ち誇ったかのように笑い始めた。
その言葉がまるで、真実であると確信したかのように。
ついさっき不意討ちでやられたのもあって不機嫌だった彼は、その笑い声に酷く苛立った。
「ほざけええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
バーダックは怒りをあらわにし、声を上げながら後ろに振りかぶると、青い閃光をトオロに目掛けて思い切りぶち当てた。
「グワアアアアアアァァァァ!!!」
至近距離からの強烈な閃光。
正面からまともに食らったその瞬間。
今度こそカナッサ星の住民は誰一人としていなくなった。
淡い炎が、僅かな残骸を燃やしつくしていった。