Rose crisis

□First contact
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こんな謎も解けないなんて、大人も落ちぶれたもんだね。


僕?

僕は僕であって僕でない、


強いて言うなら、ただのしがない探偵だよ…

よろしくね、ダメ刑事さん。

第一話 First Contact

警察はバカだ。


なぜこんなに分かりやすい証拠があるのにそれを「証拠でない」と決める?

それがこの事件に対する俺、燐堂レンの感想だった。

探偵事務所で暇を持て余していたので、打ち切られた事件を引っ張りだして見ていたが、どれも暇つぶしにもなりはしない。

解決しようと思えば今すぐにでも出来るが、生憎立場と年齢上それは無理だ。

とまあ、そんなことを独り言のように考えていた矢先、あの事件は起こった。

こうして記録は書いているが、実はこの事件も取るに足りない事件だった。

ま、暇つぶしにはちょうどよかったけど。


ただ、この事件を通してある一人の刑事との出会いがあった。

この人とは恐らく長く関わることになるだろう。

だから、その刑事・笹塚刑事との記録をここに記す…

**************

さてみなさん、ここからは俺の過去を見てもらう。

偶然でも、

必然でも、

奇跡でも、

運命でもない、

俺と笹塚のたった一ヶ月の物語。

ああ、その前にこれを持ってきな。

黄色の薔薇とハートのチョコレートは事件のカギだからね。


ではいってらっしゃい…
 

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