novel
□Christmaseve
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「デッケェーツリー」
「センパーイ。それこのツリーの名前みたいですよー」
「いや、むしろ名前で良くねー?」
本当にその通りだ
軽く5、6メートルもあるツリーがアジトにぶっこまれている
それすらすっぽり入るアジトもおかしいと思いますけど〜
「わりと綺麗に飾り付けるんですね〜」
「毎年こんなカンジ」
「…そうなんですか〜」
独り言のつもりだったのに、最近ベル先輩は絡みがちょっと多くなった
あの件以来
ベル先輩はミーによく話すようになったし
ミーは不審な動機がするようになりました
「センパーイ。ミー疲れたので先、部屋で休んでます〜」
すると
「大丈夫か?部屋までついていくか?」
「別にそれほどではないので平気ですー」
と、断りをいれ部屋に帰る
「きゃー!!!!!この飾り付け最高よ!!!!」「ヴォオイ!!!!!ボスフィレ肉持って来たぞぉぉッガ「るせぇ、今はサーロインが食いてぇ」「ボス!!!!!テキーラをお持ちしました!!!!!!」
やべぇ頭痛い
つか、何でこんなにうるさいんだろう
普通、欧州と言えば聖夜は静かに祝うものですよ〜?
なのに、なんだここは
一応イタリアの北部でアジト入るまで静かで癒されたのに…
「そうだ」
いーこと思いつーいた
ミーは部屋に入ると窓を全開にし幻術のロウソクを雪の降る空に浮かしてみた
ゆらゆら揺れる焔を雪が反射し三日月の月光がうっすらと雪に降り注ぐ
やっぱり綺麗な風景になりました
すると隣のバルコニーから
「うっわー」と子供がプレゼント貰った時のような声が聞こえた
隣のバルコニーにはベル先輩がいた
「フラン!!!!お前スッゲーじゃん!!!!」
と少し興奮しながら外を見てた先輩が
こっちを向いた
その時前のあの笑顔が見えた
いつもの少し皮肉った笑顔じゃなく
本当に心から楽しんでる笑顔
この時ミーは彼に見せてしまった
幻術のかかってないミーの姿を
彼の目の前で晒してしまった