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□ライムライト◆
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 ――ガラッ
「ナオ、来い」
「…………」
 只今生物の授業中。そう、授業中。……にも関わらずこの男は…っ!!
「ナオ。早く来い」



 俺を呼び出したのは、この学園で最強かつ最悪、更に人気ナンバー1のこの男。
 兵庫七里。
「…………」
 俺は困って、隣の朔の方を見た。…おい!!視線逸らすなよ!!
 朔に相手にされない俺の目は、次に生物の教科担任へ――
「小畑、行きなさい」
 ………ちょっと待てぇぇ!!!!仮にもお前、教師だろ!?俺を叱るとか、七里を咎めるとかしろよ!!
 それほど執行部長…いや、兵庫七里という人間は大きな権力を持っていたのだ。生徒1人ぐらい、簡単に休ませられるほど。
「ほら、お許しが出たぜ。来いよ」
「……クソッ」
 俺は小さく舌打ちして、教室を出た。みんなの視線が痛い…
 バチッと治と目が合う。…うわ、不機嫌…何でいつも、七里が来ただけでこんなに機嫌悪くなるんだろ。
 不思議に感じつつ、そのまま教室を出た。
 ――ピシャン
「ほら、行くぜ」
 ドアを閉めた七里が、俺の腕をぐい、と引っ張る。
「ちょ、どこ行くんだよっ!?」
「付いて来たら分かる」
 そしてそのまま、七里に引き摺られる様にして廊下を歩いた。
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