Short2

□現実逃走記◆
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※この小説には、誰の視点かというのがありません。しいて言うなら管理人視点…??




「花見だぁぁぁ〜!!!!!」
 寮の裏庭、桜並木。そこから少し外れた所に、どこの桜よりも大きい木が一本立っている。
 そこに、お馴染みの四人は集まっていた。
「夜桜ってのもいいよなぁ〜」
 直紀が、夜空に舞う桜の花びらを見ながら呟く。
「確かに。ほんと綺麗。来て正解だったね」
 直紀と治は、治の提案で、花見に来ていた。
 今の季節、桜は満開でとても綺麗だ。昼の桜もいいが、治は夜桜が大好きだった。そこで、直紀にもそれを見せようと、夜の9時からわざわざ直紀を連れ出したのだ。
 最初はしぶっていた直紀も、桜を目の前にすると感動したらしい。
「食い物持ってこよっ!!!!」
 そう言って、部屋からありったけの食料と飲み物を持参した2人だった。
「でもさ、2人っきりだと寂しーな。朔と陽も呼ぼうぜ♪」
 直紀はそう言うと、携帯をポケットから取り出して朔に電話をかけた。
「………まじかい」
 直紀に聞こえないように、小さく呟く。
 治が思い描いていたいつもと違う雰囲気での直紀とのイチャイチャ妄想は、直紀の一言ではなかくも崩れ去った。
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