短編棚M

過去拍手
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※マンションに住んでる皆の学年が1つ上がってる
 ゆえに捏造多々。 私の願望が溢れ出ている。

※大学生宮地さんが引っ越しに来るよ!





「あー、 大学入ったらそっち行く」


その言葉から早くも半年超。

引越し業者がうんせうんせと俺の荷物を運んでいるのを
横目に再度マンションを訪れに来た

入り口を通って、チャイムが鳴ったのか
ロビーに居る奴らが俺の方を見ていた。


「わーっ! 宮地サンだー!」
「お前・・俺が卒業しても変わんねぇな。 寧ろ暑苦しくなった」
「ちょっ、宮地サンひっで! 感動の再会なのに!」


満面の笑顔で、早々に迎えてくれたのが高尾。
大坪の後、秀徳の4番を継いだのはコイツだ

2年にして4番、主将っていうのは、反対の奴もそれなりに居たし
俺としても不安ではあったけど。 何とか上手くやってるらしい

そんな高尾を見て、麻雀スペースでゆったり座る彼女が、
桜が、吹き出すように小さく笑ってた。


「っふふ、高尾君ってば 宮地君が近いうちにマンションに
 住むってこと知って、1ヶ月前からテンション高いの」
「高尾のテンション高尾・・・キタコレ!」
「伊月さん、最近俺をネタにしすぎじゃねぇ!?」


伊月さんひでー! って笑いながら
テーブルスペースに座る伊月の背中に突撃した高尾。

・・・と、後ろから突撃されて、ぐえっ という鈍い声出した伊月

桜はそれ見て笑いながら、こっちどうぞ って
麻雀スペースの1つの椅子を引いた。


「おう、 ・・お前、ソレ何飲んでんの」
「え、ミルクたっぷりカフェオレ」
「明らかにカフェオレより色薄いんだけど」
「苦いのは苦手なの」


更にそこで苦笑いする桜とは、桜の通う仕事場の
カフェが初対面で、俺もそれなりに常連で。

ある日、高尾がバスケ部に連れてきて対面して
お互い第一声「あ」だった。

正直衝撃的な出会いしたと思うわ、俺


「・・今日はロビーに居る人数少ねーんだな」
「うん、業者さんがバタバタしてるから。
 ロビー待機組以外は外出したり、遠慮して部屋に篭ってるよ」


スペース端っこにあるから、
いつも通りグダグダしてればいいのに

って笑いながら、カフェオレ(より色の薄い何か)を飲んでる。

刹那、また誰かが通ったみたいで ロビーにチャイムが。
すぐに2枚目の自動ドアが開いて、見慣れた髪色が。


「ただいまで・・、す?」
「緑間、」
「真ちゃんおっそ! 宮地サン来てんのに!」
「おー、緑間君おかえりー」


ロビーに一歩入って固まってる緑間を、高尾が笑いながら
俺と桜しか座っていない麻雀スペースまで引っ張ってきた


「え、な 何で宮地サン居るんですか」
「居ちゃ悪いのか 緑間、おめー轢くぞ」
「違、え いや、連絡くらい、くれても」
「ぶふっ、真ちゃんテンパりすぎだろ!」


寧ろ高尾君が順応力がありすぎ、って足組んで笑ってる桜
さっき一瞬見た伊月は何かノートとってるみてーだった。

高尾は何かスッゲーいい笑顔で、
緑間の腕掴みながら桜に話しかけようとしてた


「桜ねーさんっ 宮地サン歓迎会とかしねーの!?」
「は?」
「やりたい?」
「やりてーっす!」


高尾の即答。 ちょっと待て、俺には現状がよく分からねぇ


「・・俺もやりたいのだよ」
「あらー、真ちゃん それはワガママ?」
「・・・でも構わない」
「んー、緑間君まで言うならやろっかー」


は、 いや、だからちょっと待て。

俺が居ることに緑間がテンパったというなら、
謎の歓迎会発案に俺がテンパっている。

勝手に話が進んでんだけど


「ちょ、は? 歓迎会ってどーいうこと」
「え、だからマンションに移住してきた宮地君の歓迎会でしょ?」
「俺が来た辺りから、歓迎会するよーになったんすよ!
 まぁ集まりたい人だけ集まって、ミニパーティ開くだけっすけど」


そういや最初の発案高尾君だったなぁ、って
笑う桜に、顔の横で高尾がピースしてた。

懐かしい感じにイラついたから、
軽く頭叩いたら「理不尽!」って叫ばれた

何か、うん 久々にイラついた。


「さて、時に宮地君 好きなケーキと
 食べれないケーキ教えてもらおうか」
「ケーキ用意すんの?」
「桜ねーさんの手作りっすよ、宮地サン!」
「紅咲のケーキはなかなかどうして美味なのだよ」


ポケットからケータイ取り出して、メモ帳と繰り返し呟く桜。
こいつ接客業に回りっぱなしのイメージあったから、意外

でも1人暮らし歴2、3年っつってたっけ?


「おっけー、どうぞ」
「ケーキは結構何でも食べれんぞ。 チーズケーキと
 ショートケーキは特別好き。 無論ショートは苺付きな」
「チーズケーキと苺ショートね。 おっけい、メモった」


ケータイパタンと閉じた桜と同時に、
立っていた2人が、同じ麻雀スペースに座った。

俺から見て左に桜、向かいに高尾、右に緑間

桜は1人立ち上がって、棚に設置されてる
コーヒーポットに向かっていった


「苺は最初に食べる派っすか? 後から食べる派っすか?」
「後から味わう派。 横から取られでもしたら
 フォーク刺す勢いでキレっから取んなよ」
「おうふ、 おっけーっす、取るわけねーっす」


冷や汗流し始めた高尾見て、ちょっと笑った。
こんな会話滅多にしねーから新鮮だ。

矢先、テーブルの上にコップが3つ
桜の前以外に1つずつ置かれた。


「注いできた。」
「サンキュ」
「桜ねーさん、気が利く! あざーっす」
「ありがとうございます」


今思えば桜以外、秀徳揃ってんのか
1人、反対側のスペースに誠凛が居るけど

桜の時同様、コーヒーよりも濃度低そうな緑間のコップ。
そんで緑間が、コップから口離して テーブルをじっと見ていた


「・・・麻雀はやらないのか」
「あ、やる? 宮地君、麻雀分かる?」
「簡単なルールしか知らねー。 役も全然知らね」
「麻雀まぁジャンジャンやろう・・・キタコレ!」


・・日向居ねーと本当に総スルーだな、お前ら
って言ってやったら、桜に限らず高尾ですら苦笑返してきた

人気感じたから、ふと後ろ見たら
テーブルスペースに座ってたはずの伊月。


「宮地さん、俺麻雀分かるんで口出しくらいならできますよ」
「おーっ、伊月さんが麻雀席来んのは久々!」
「宮地君に上がらせたいけど、あえて勝ちに行くわ。」
「今日のおは朝は1位だったのだよ。 今日こそハコらせる」


・・・あれ。 お前ら4人の目が光ったように
見えたのは俺の気のせいだっけか。

引越し業者は、2階の1室を頻繁に出入りしていた。





(高尾君ロンッ! リーチ、チートイ、ドラ3ー!)
(ぎゃっ、 桜ねーさん相変わらず飛ばすな! 早速跳満とか!)
(何なのお前? 轢くぞ? 運転免許取って軽トラで轢くぞ?)
(・・高校を卒業した今、現実味ありすぎる言葉なのだよ)

(桜さん、イカサマしてんじゃないかな
 ってくらいには桜さんのツモ運よすぎなんだよね)
(本当にイカサマするならチューレンとかやるし)
(それ、上がったら死ぬって言われる役じゃねーの)
(あ、宮地サン チューレンは分かるんだ)







大学生宮地さんがマンションに入居してくる話。
高校生宮地さんはまだ親元で、たまに泊まりに来る程度 なイメージ

宮地さんがマンションに入居するとしたら大学生かなぁ・・
って思ったらネタが降臨。 ってほどでもないけど書き始めていた


拍手ありがとうございました!
ゲーム作ればいいのか、小説書けばいいのか。


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