短編棚M

だれかさんが転んだ!
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皆さん、だるまさんが転んだって知ってますか。
小さい頃とか、小学生の頃はよくやったと思います。

そんな有名なだるまさんが転んだですが、
「何でもだるまさんが転んだ」は知ってますか?

そうです。 何でも、です

だるまさんが転んだ と言ったら、転ばなきゃいけないし
だるまさんが風邪引いた って言ったら風邪引いたフリをするんです

動いちゃいけないというルールはなし。

ただ指摘された奴をやる。 っていうゲーム
後は普通のだるまさんと一緒。 ということで


「あーかーしーくーんーがー人気者になった!」
「まさかのぉぉぉお!! 赤司っちいえあ!」
「桜のチョイスが可笑しい。」


ザ☆暇人ズでだるまさんが転んだ 何でもverなう。

因みにあの後一斉に赤司君に集まった。
人の群れだ、凄い。

因みに鬼? が私で、赤司君、黄瀬君、高尾君、
氷室君、さつきちゃん、玲央ちゃんの7名

まさか社会人になって、だるまさんをするとは思わなかったけど。

因みに傍観者に黒子君、緑間君、紫原君の3人


「桜ねーさん、ぜってー楽しんでる」
「桜さんってばお茶目だね」
「お茶目かぁ、 確かに桜ちゃんはお茶目だね。」
「次いっくよー」


壁に腕をついてうーん、と悩んで。


「だーるーまーさんが4人ジャンプしたっ」
「えっ 4人!?」


と焦った黄瀬君と高尾君がほぼ同時ジャンプ
少し遅れてさつきちゃんと玲央ちゃん。

腕を組んで苦笑いした


「ちっ、引っかからなかったか」
「桜ちゃんったらやーね、このメンツで勝てるとでも?」
「つーか紅咲っち、舌打ち!」


あ、と口元抑えてとりあえず誤魔化しにピース


「黄瀬君なら引っ掛かってくれるかなと淡い期待抱いてたのよ」
「そうだと思って、指名なしだったら
 『とりあえずやっとく』精神持ったんで!」
「っちぇ、じゃぁもっと考えなきゃいけないかぁ」


めちゃめちゃ勘よさそうな子しか居ないんだよねぇ
参るわ。 しかもだんだん距離が狭まってるし。

すぅっと息をすって、壁を向く


「だるまさんがキセキの物真似!」


できる限りの早口でバッと向いた

目見開いた黄瀬君とか、突然のことに
目が点になる玲央ちゃんとか見てて面白かった

そして2秒としない内にめっちゃいい笑顔と勢いづいた声。


「運命なのだよォ!」
「ドヤ顔するな、高尾!」
「頭が高いぞ」
「赤司君アウト! それ物真似じゃない!」


手を仰いでこっちに来るようサイン。

やったね! 最初のアウトが赤司君だったよ!
まさかのここでとか思ったけど

あ、後赤司君は大人しくこっちに来て
私の隣で壁に凭れて、皆の方を向いた


「っお、俺に勝てるのは俺だけだっ!」
「僕に逆らう奴は親でも殺すわ」
「さつきちゃん、その声で青峰君の台詞は可愛いとしか。
 それから玲央ちゃん、結構目がマジね・・・」


思わずちょっと笑顔ひくついたんですけど。
さぁ、残りは氷室君と黄瀬君


「キセキの物真似か・・・ヒネり潰すよ。」
「えっ、言おうと思ってたのに! ぼ、僕は影だ!」
「黄瀬君、アウトです」
「何で黒子っちが!?」


外野からの声にえぇぇ、って焦る黄瀬君見ながら笑って。


「まぁ私も黒子君はキセキカウントだし、許すよ。」
「いえ、個人的に黄瀬君に脱落してほしいだけです」
「黒子っち酷い!」


笑って言い合う2人のその光景を見ながら、んー と1人唸った。

本当に暇人による暇人のための暇潰しゲームなんだけど
どうせ鬼だし、「何でも」なら面白い奴したいしで。


「うー、ん むーらーさーきー原君が今日誕生日!」
「アツシ、おめでとう」
「むっくん、誕生日おめでとう!」
「ありがとー? 今日じゃないけど」


案の定黙々とまいう棒食べる紫原君に、
一通り全員がおめでとうって言った。

うん。 確かに今日ではない。 知ってる


「うー、そろそろネタ尽き出した」
「普通にだるまさんが転んだ、でもいいだろう?」
「赤司君。 遊び心って重要だと思うのよ」


真顔でそう言ったら、ふっ って小さく笑われた。
ちょっとくらい子供心残っててもいいと思うのよ、私は・・!

そしたらふむ、って頷いて 赤司君が耳打ちしてきた


「・・・おうふ」
「全力で遊び心に走ってみた結果だが」
「・・・ちょっと待って、私はそんな赤司君が想像できないわ」


目見開いて赤司君見つめてたら、苦笑いされた。
「幼稚園くらいの時の話さ」って小声で。

・・・・ピュ赤司君?

ってどうでもいいや。
そろそろ後ろの人達が疑問符浮かべ始めたから。


「お待たせー 次行くよー」
「待ってました!」
「ぜってー負けねー・・・!」


そんな勢いつけられても。
笑いながら、壁に向いて息をすった


「だーるーまーさーんーがーエアーチャンバラ!」
「ちゃ、チャンバラっスか!?」
「小さい時めっちゃやった! でやぁぁ!」
「たっ、高尾君! それ手刀だから!」


エアーってことで後ろの5人がてんやわんやした頃に、
新聞1枚丸めて、持ってたガムテープで丸めた新聞紙止めて。

緑間君が皆に一本ずつ新聞紙の棒渡して。
高校生のチャンバラごっこが始まった。 え、何これシュール

更にだるまさんは中止になった。

・・・・楽しそうだな、あの5人





(・・・あれ、赤司君 やりたそうな顔して、)
(ない。 してない。)
(全く頑固ですね、赤司君は・・・行けばいいじゃないですか。
 後さっきから楽しそうに見てる紅咲さんも)
(やだ、黒子君。 私見てる方が楽しいから)

(どうせやるならとことんやる。
 真太郎、ガムテープと新聞紙こっちに貸してくれ)
(出ました、赤司君の本気モード)
(桜ちゃん! やだもう、疲れた! 男の子達、元気ありすぎ!)
(さつきちゃんも見てて十分楽しいタイプ? 一緒に傍観しよっか)





 

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