WT短編
□◆
1ページ/1ページ
街中を歩いていたら影浦君と北添君に会った。
手をひらひらと振ってくれる北添君と、
「よぉ」といつもの挨拶を投げてくれる影浦君。
「こ、こんにちは。 もしかしてボーダー?」
「そうだよ〜、任務入ってる」
「そっか、気を付けてね」
「ありがとね」
二人とすれ違う際、影浦君の隣を通った。
右手の指先に一瞬何かが引っ掛かる。
びっくりして顔を上げたら、金色の猫目っぽい瞳とばっちり目が合った。
「・・・じゃぁな」
「っ、うん・・・」
・・・ぶ、ぶつかった? さ、触られた?
私には判別が付かなかった、
夏休み明けの席替えをした後のことだった。
今思い返せば、わざとだったんだろう、と思う。