短編
□お題小説
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お題 本・米・虫
「ずっと、ずっと一緒にいようね!」
この世の幸せ、全てを受け取ったみたいな満面の笑顔で君は言っていたね。
本当に沢山の人が僕達を祝福してくれていた。降り注ぐ、白いライスシャワーがまるで雪みたいだったね。
「米を撒くなんてもったいないなぁ」と言う僕に、君は言っていたね。「お米を撒くのはね、子孫繁栄と、これからの結婚生活が豊かになるようにてっ願いがあるのよ」てね。
生まれてくる、僕達の子供はどんな子になるんだろうね? 君は子育てのマニュアル本を見ながら、難しい顔をしてたね。生まれて来る子供も君に似て本好きになるのかな?
「そぉ言えば貴男、子供が出来てすぐ、浮気してたわよねぇ?」てっ、えっ!? ごめん、もう絶対浮気なんかしないから、君の泣く顔を見たら、浮気の虫なんかどっか行っちゃったよ。
その時、僕は思ったんだ、君だけはもう傷付けない、何をしたって守る、てね?
えっ? くさかった? ひどいなぁ、涙が出る程笑う事ないだろ。
「まあ、なんて言うかあれだ……これからも、ずっと一緒にいような?」