小説〜Another Editions〜

□SPA!
1ページ/1ページ

「しかしあれだな、流石にこれだけククルーマウンテンに居るといい加減飽きるな。」

「マジで言ってる!?
それって、どーゆーイミ?
まさか、まさか…」

「イヤ、また変に勘ぐってるだろう、お前は…。」

「だって〜。
こないだ、ゴンからもクジラ島誘われてなんか嬉しそうだったし…。」

「そうではなく…。
たまには二人でどこかへ行くのもいいかな…と。」

「!!
クラピカ〜!!」

「うわっ!!な、なんだ!
キ、キルア、離れてくれ!」

「ムフ〜!
最近なんか俺達ビミョーな感じだったからね〜!
そーか、クラピカも寂しかったんだ〜!
嬉ひ〜!」

「おい!鬱陶しいぞ!
離れろ!キルア!」

「ヤーダ!
で?どこ行きたい?
都市型リゾートホテル?離れ島?
あ、それとも、温泉とか?」

「うーん…。温泉か…。
私は行ったことが無いのだが、キルアはあるのか?
っというか、本当に離せキルア!」

「ちぇっ、ケチ…。
ま、いいや、続きは後で…。
温泉って言えば、うちの婆ちゃんに昔連れて行って貰ったなぁ。
集団浴場での武器なしでの肉弾戦の暗殺訓練だったと思うけど…、」

「も、もういい…。
お前に説明を求めた私が浅はかだった…。」

「!そだ!温泉!
行こう、温泉に!!」

「?!痛い、痛いぞ!
な、何なんだ突然!」

「温泉!いいねぇ…。
あ、イヤ、えーと…、確か、ジャパニーズスタイルの温泉はワビサビとかチャノユとかあって、凄く風流らしいぜ!」

「ジャパンと言えばハンゾーの故郷だったな、チャノユか…。
哲学にも通じるティースタイルだったか、確か本で読んだ事があるな…。
温泉との関係は判らんが、なかなか興味深いな…。」
「でしょ!!決まりね!
絶対約束だよ!
あ、二人っきりでだぜ!」

「あ、あぁ…。
キルア…、何だかお前にやついてないか?
おい!キルア…」

という事で訳の分からない説明でまんまとクラピカと温泉に行く約束を取り付けたキルア。
実は、集団浴場の訓練の後に入った露天の家族風呂を思い出し、更にクラピカのうなじとか妄想しちゃって、もうどうにもこうにも温泉に行きたくなってしまったのだ。
約束はしたものの、二人で温泉に行けるのはいつの事やら…。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ