その他武受けnovels

□ギフト
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「マジで!?やった!じゃ、よろしくな!」


一言、見ただけで一目瞭然なほど山本が歓喜の言葉を口にする
相手の方も頬を赤らめて嬉しそうだ

昼休みの終わりを知らせる鐘の音が聞こえる

2人はそのまま校舎内に戻った
ただ、獄寺に気付かず。1人残された


「・・んだよ、野球あんだろ、野球馬鹿・・」


付き合うとかしてていいのかよ、と呆れる言葉とは裏腹に何かつっかえたように
ただ苛立ちが募った



カシャンッ――・・!



「あ゛っ!やっべ・」


その瞬間何かの不吉の予兆のように手首のシルバーアクセが外れ落ちる
それにあわてたもので一瞬にして周りは資料の海と化した


「あーあ、ま大分ガタがきてたからな・・結構気に入ってたのに」


そういいながら落ちたアクセを拾う


(帰ろ・・)


落とした資料を拾い集め、運び終えてからまた鞄をかけ直し靴箱に向かった


「あ!獄寺!」


(よりよって・・!)


こんなタイミングに会わなくてもいいだろ!と心の中で呪詛を吐く
振り返れば思った通りのいつもの山本がいた


「獄寺!今日、放課後まってて「うるせぇ!!声かけんじゃねぇ!野球馬鹿!」


その表情にさえ腹が立って気付けば罵声を飛ばして校門に走り出していた



(くそっ、俺すっげイヤな奴)


帰り道の半分をきたところで歩を緩ませ袖口で上がった息を整えながら思う
でも、そうでもしなければもっと酷いことを言ってしまいそうだった


今日は厄日だ


十代目には会えねぇし―生徒指導顧問には見つかるし―アクセは壊れるし―


山本の―・・。


(だから、山本がなんなんだよ・・!)


未だ分からないモヤモヤに対して腹が立ち、今日は帰って寝ようと決める




「んっ・・あ・・今何時だ・・?」

その後言葉通りアパートに帰り制服のままベッド寝ていたらしい
もうカーテン越しの空は真っ暗になっており、携帯は7時をさしていた

そんな時一つのインターホンが鳴る


「誰だよ、こんな時間に」


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