その他武受けnovels

□そっけなく過保護
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「ボス〜どこ行ったのよぉ〜」
「う゛ぉぉい!どしたぁっ!」
「なんかねいきなり匣開いたと思ったらいなくなっちゃったのよ」
「ちっ、めんどくせぇ探すぞぉ!レヴィに空から探させろ!」
「了解よっ」




耳元で獣の息づたいが聞こえる掴まっている首筋の毛が心地よくて眠りそうになるが
その高速を感じていれば正直掴まっているのに命がけである


(どんくらい走ってんだろ…)


獣道をひたすら駆け抜けて二十分は経つ
すると茂みを出た

漸く止まった胴体に安堵して手から力が抜ける
落ちる。と思ったら寝首を思い切り誰かに掴まれた

霞む視界の中その人物を見上げる


「あ、ザンザス…」
「ちっ何汚ねぇ餓鬼拾ってきてんだベスター」


ぐるる…と反応するように鳴いてライオン(あれトラだっけ)が開いた匣へと戻る
あー今度は俺が怒られんだろーなぁ


「てめぇも何やられてんだドカスッ!」
「うー…ザンザス、耳に響くのなー」


冗談なしに腹部の怪我がズキズキと痛い
ザンザスは一回開いた口を苦しそうに閉じた

その代わりに小さくドカスが…と呟く


(気、使ってくれたのかな…)


「せめて増援くらい呼べ」
「携帯なくしちまって…」


乾いた笑いを吐き出せば
簡単に俵担ぎにされてザンザスは城に向かう


「わりー、ザンザス」


ここからだと顔は見えねーけど
かなり怒ってんだろーな
情けねー


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