SD小説集

□木
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「確かにこれは動きやすい、ありがとうスガタ」
「胴着のつけ方は他のやつに聴けよ」
「うん」


もう他の部員も集まってくる頃だろう、曲がり無しにも部長の代役をするのならば
自分もそれなりの覚悟を決めていたいというかこの雑念をどうにかしないといけない


「えっと、じゃぁいってきます」
「タクト」


スガタに背を向け、ドアノブに手をかけると横から白い手が覆い被さってきて
ふり返ると頬に柔らかい感触を受けた


「頑張れ」


石のように固まってしまった自分をよそにスガタは飄々として更衣室から出て行った
バタンとしまってから漸く僕はスガタに俗に言うほっぺにチューをされたことを理解した


(う、わぁぁぁぁぁぁっ)



その後タクトがいつも以上の運動神経で相手の部長を完膚無きまでに負かしたのはいうまでもない




(本当に何か今日の僕は変だ…)




→金曜日に続く












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