素敵小説
□ずっと傍に・・・。
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今朝、晴明は内裏に用があるとかで小さい昌浩の世話を任された。
そして今、俺の膝の上で、すやすやと眠っている昌浩がいる。
そんな昌浩に愛おしさを感じながら、小さな声でそっと名前を呼んでみた。
「…昌浩…」
すると、軽く身じろぎをしながら、昌浩はゆっくりと目を開けた。
(起こしたか…?)
そう思いながら、少し様子を見る。
すると、俺の指をぎゅっと掴んで名前を呼んできた。
「…れ―ん…。」
「なんだ…?」
一応、聞いてみた。
しばらくすると、安心したのか昌浩は目を閉じて、またすやすやと眠り始めた。
「起きたんじゃなかったのか…。」
そう呟きながら昌浩の頭を優しく撫でた。
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