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□kiss
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苦い
苦い
キスの味
Kiss
「あっ…」
「ん?」
久々に鳥海さんに会えて
二人であたしの家でまったりしてた時
不意に鳥海さんがタバコに火をつけた。
いや、鳥海さんと付き合うってことになってから
灰皿もちゃんと用意した。
別に家にタバコの匂いがつくのは良い。
むしろ、夢じゃないと教えてくれる。
ただ…
「どうしたの?」
「べっ別になんでもないです」
苦手っていうわけじゃない
ただ…
鳥海さんはくすっと笑うと
キスをするために顔を近付けた。
「ん…っ…」
舌を絡ませるようなキス。
少しほろ苦いタバコの味のキス。
あたしはそれが好きだった。