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□無題 @
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僕は見届ける 彼の 全てを


彼が行くと決めたのなら僕は止めることはしない。
彼が決めた事なら僕はなにも言うことはない。

僕は見届ける
ただ彼の行こうとする道を
「一角がいいならそれでいいよ。僕も一緒に行くから」
「お前そればっかだな。」
呆れ顔の彼は僕の常套句を微苦笑した。そんなのいつものこと。

彼が死神になると言ったとき僕は止めなかった。
うんと頷いて彼のあとを歩いた。一角が死神になると言った理由が分かっていたし何より彼が決めたことに異存はなかった。
どうやったら死神に成れるのかなんて皆目検討も付かないし分からなかったけどそんな事はどうでも良かった。
ただ彼に目標ができ、向かうべき場所を見付け、憧れる―理想の人を見付けた。
僕が一角を見付けたように一角もあの人を見付けた。更木剣八という男を……。そこに彼の美学が構築された。
もう迷わず腐らず荒れずに一角は進む事だろう彼の背中を追うために。

だから見届ける
僕は
ただ彼の生き様を
僕にとっての道標は
彼だから。
悔いる時が来ようとも
いつか朽ち果てる時が来ようとも―――――

彼と共に在るということが僕の生きると言うことだから。
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