Dream story

□The other self
1ページ/6ページ

「……如何に、私と云えども……お前達…嘗て、最強と云われた黄金聖闘士(ゴールドセイント)三人を同時に相手にする程、愚かではない。さぁ…遠慮はいらん。通りたまえ!」
静かに口を開き、サガ、カミュ、シュラの三人をシャカは促した。
「…ならば、通ろう。」
サガが応え、前を見据えるシャカの横を通り抜ける。
三人が通り抜けると、シャカは狂神に閉ざした眼を向けた。
狂神も封じられた眼をシャカに向け、首を傾げる。
「君も通りたまえ。」
不思議そうに、首を傾げる狂神にシャカが云う。
驚いた様に狂神は自分自身を指さす。
「狂神。」
呼ばれサガ達の方に顔を向け、シャカの方に顔をまた戻すと、シャカは軽く頷いて見せた。
狂神が踏み出した時、様子を見ていた冥闘士(スペクター)達が笑った。
冥闘士達は笑い、シャカを嘲る。
「本当に通しやがったぜ…」
「こいつは、お笑いだ。」
「こんな奴が"神に近い男"とは、笑わせる。」
「如何に、黄金聖闘士とは云え…命が惜しいと言う事か?」
冥闘士達の嘲る声に、狂神の足がシャカの横で止まる。
(……本当に……救いようの無いくらい…愚かで、邪魔な奴等……)
哀れる様に、そう思って……


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ