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□リオンのチョコレート
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 その思い出は、何度目かの2月の末日のこと。


『ねぇぼっちゃん、
 包みを僕で切るのはもう何も言いませんけど、
 でもせっかく綺麗な包みなんですから、もっと丁寧に扱ったらどうです?』

「丁寧に?」

『例えばほら、丁寧に折りたたんで机にしまうとか。』

「……分かった。」


 それから毎年、1時間くらい掛けて丁寧に折っている包装紙を、シャルティエはずっと見てきました。



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