bird's-eye view

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勝負は案外あっけない形で終わった。


まずスモーキン・ボムが爆弾を投げる・・・

――前に。

私が導火線の火を消した。


単純な方法だった。
ただ、彼の前に移動して、火がついた導火線部分を目にも止まらぬ速さで蹴り飛ばしただけだ。


「・・・っ!?」


一瞬何をされたかわからず、目を瞬かせる彼。
次の瞬間無くなった導火線の先に気付くと、警戒を強めて一旦後ろに下がり私と距離をとろうとした。

そこを、素早く彼の後ろに回り込み、ガッチリと肩を捉える。
そして彼の胸ポケットからライターを拝借し、ピタリと首元にあてた。


「動いたら首焼くよ」


もちろん本気ではないということは、私も彼も分かっている。
ならばこれは何なのかと言うと、完全勝利の証明のようなものだった。


「ちっ・・・」


負けず嫌いそうに見える彼も、これには負けを認めざるをえないようだ。
(元より、同盟ファミリーの一員である私と生死を賭けた真剣勝負はしないつもりだったろうが)

――・・・勝った。



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