◆鋼◆

□懺悔
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僕はあの日、執務室で大佐に奉仕してる兄を見てしまいました。無理矢理やらされているのかと思い、慌てて飛び込みましたが、どうやらそうではなかったようです。あの時の大佐の申し訳なさそうな顔と兄の泣きそうな顔が忘れられません。

でも、僕は別にかまわなかったのです。兄が大佐のことを好きになったって。そりゃあ、ショックじゃないって言ったら嘘になるけれど。

ところが、あの日以来、兄が一人で大佐に会いに行くことが無くなりました。兄に大佐と何かあったのか尋ねてみると
「俺だけあんなの卑怯だろ?だから、もうやめることにしたんだ。今まで本当ごめんな…」
それを聞いて目の前が真っ暗になりました。
僕は兄が笑ってくれたらそれだけで良かったのです。あとは望んでも手に入らないと分かっていましたから。兄はその残酷な優しさがどれだけ僕を傷つけたか分からなかったのでしょう。





僕は、俯く兄の顎を掴み上を向かせました。
「じゃあ、僕も好きなようにすれば、兄さんは大佐のところへ行けるんだね?」












「ぅあっ……!あ…アル…ごめん…アル…っ」



兄は強姦されながら、譫言のように何度も僕の名前を呼んで謝りました。食べることも眠ることもできない鎧の身体に遠慮して、今まで兄がたくさんのことを我慢していたのを僕は知っています。それを僕に悟らせないように、傷つけないようにしているようでしたが、生憎、僕は勘が良いので、その度に悲しくなりました。兄のプライドだか何だか知らないけれど、結局いつも僕を守ろうとするのです。


ねぇ、兄さん。僕がいつ守ってほしいなんて言ったの?迷惑だよ、そんなの。僕は兄さんと対等でいたいのに。






「どうして……どうして分かってくれないんだよ…っ」


兄が気を失ってからも、僕は何度も兄のナカを貫きました。脈打つ生身の体じゃなくて、無機質な鎧の指で。



次に目が覚めた時、この人は、まだ僕を守ろうとするのでしょうか。






「また謝ったりなんかしたら、二度と大佐のところへ行かせてあげないよ、兄さん」










手直ししようと思って放置しといた話。結局、手直しする前に載せちゃいました(コラ)かなり読みにくいですね;;そのうち書き直すかもしれません。

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