◆銀◆

□PLAY
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桂は夕飯の買い出しをした帰り、運悪く真選組の土方と沖田に出くわしてしまった。

「今日こそ付き合ってもらうぜ桂ぁぁ!!」
「付き合えだと!?まさか貴様そっち系の人か…」
「は?」
「土方さん、いくら女っ気がないからって野郎に街中で告白するのはどうかと思いますぜ」
「お前等何言ってんの!?」

辺りを見回すと通行人が痛々しいものを見るような目でこちらを見ている。土方が睨みつけると通行人は目を逸らし、そそくさと歩き出した。

「そういや、土方さん黒髪美人が好みだとか言ってましたもんね。良かったですねィ、理想の相手が見つかって。おめでとうございます」
「阿保か!!敵だからコイツ!!さっさと捕まえるぞ!!」
「気をつけな桂、この人アンタを捕まえてマヨネーズプレイする気だぜィ」
「ま…マヨネーズプレイ?」
「アソコにマヨ塗りたぐって『残さず舐めな』とか、ケツにボトルごと突っ込んで…」
「んなことするかぁぁぁ!!!マヨがもったいねぇだろうがぁぁ!!」
「何、赤くなってんですか?今一瞬妄想しただろう?」
「してねぇよ!!」
「っ…、変態!!」
「桂!?」
「その変態にアンタは今からヤられるんだぜィ。楽しみだねィ。アンタの綺麗な顔が苦痛に歪むのが」

沖田はサディスティックな笑みを浮かべゆっくりと桂に近づいていく。

「くっ…」
「なぁ、お前等ここが公衆の面前だってこと忘れてないか?」

「どくアルぅぅぅ!!」

突然、背後から少女の叫び声とアクセル音。土方と沖田が振り返ると、神楽が銀時の原チャリで突っ込んできた。突っ込んだ先にあったパチンコ店では次々に物が割れる音がして、そこからガタガタになった原チャリを引きずって神楽が出てきた。

「いたた…」
「おい、いきなり何しやがるんでィ、チャイナ」
「チャイナじゃなくて俺は銀時アルぜ。どれがブレーキかわからなくなっちゃったぜコンチクショー」
「バレバレの嘘ついてんじゃねェよ。無免許運転の上に公務執行妨害…あれ?桂は?」

いつの間にか追いつめた指名手配犯がいなくなっていた。

「てめぇのせいで逃げちまったじゃねぇかぁぁ!!どうしてくれんだ!?」

神楽につかみかかりそうな勢いで怒鳴る土方に沖田が冷たい視線を送る。

「そんなに桂でマヨプレイしたかったんですか?」
「え?」
「マジキモいアル。金輪際私の目の前に現れないで」
「俺の前にも現れないでくだせぇ。真選組副長は今から俺でさァ」
「ちょっ!!何この展開!?」

去って行く二人を追いかけようとすると、後ろから肩を叩かれた。嫌な予感がして振り返ると、青筋をたてたパチンコ店の責任者らしき人。

「アンタあの娘の保護者?」
「……」




翌日、桂は手土産を持って万事屋へ行くと、調度定春の散歩へ行こうとしていた神楽が出てきた。

「あっ、リーダー。昨日はすまなかったな。これ、お礼と言っては何だが…」

桂の手には『ごは〇ですよ』の入ったスーパーの袋。

「ヅラは分かってるアルなぁ。ところで私ヅラに聞きたいことアルネ」
「何だ?」
「マヨプレイってなぁに?昨日、汚職警官が言ってたアル」

神楽が上目遣いで小首を傾げながら発した言葉に桂は固まってしまった。

「銀ちゃんの持ってたAVビデオには蜂蜜とか生クリームしかなかったネ。マヨも似たようなものアルか?」
「………」
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