◆銀◆
□白雪姫パロ
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【配役】
白雪姫:土方
女王(魔女):松平
鏡:銀時
小人:近藤、沖田、神楽
王子:桂
【1】
あるところに、黒く艶やかな髪と雪のように白い肌を持った美しい娘がいました。彼女は白雪姫と呼ばれ、皆から親しまれていましたが、いつまでたっても独身でした。そんな娘を心配した女王は、ある日魔法の鏡を使って結婚相手を探し出そうとしたのです。
「鏡よ鏡、鏡さん。この世で1番白雪姫にお似合いなのはだぁれ?」
「それは、バブルス星の王女です」
「なるほど。バブルス星の王女か」
仕事の早い女王は、さっそくバブルス星の王族と話をつけてきました。
「というわけで、明日バブルス星の王女と見合いしろ」
「はぁ!!?バブルス星の王女って言ったら、この前近藤さんが見合いしたゴリラじゃねぇか!!」
「いや、今度の見合い相手はバブルス星王女Bだ。」
「バブルス星に王女どれだけいるんだよ!?」
「グダグダ言うな。いい年してセッ〇スフレンドの一人もいないお前が悪い」
「セッ……つーか王女、一応メスだろうが!!白雪姫と見合いなんてありなのか!?」
「魔法の鏡が言ってるんだから問題ないだろう」
「魔法の鏡って胡散臭い天パじゃねぇか!!奴のことだから面白がってテキトーなこと言ったに決まってる!!」
「そうは言っても、もう見合い申し込んじまったしなぁ。それに、お前、好きな奴いねぇんだろ。調度良いじゃねぇか」
「よくねぇよ!!ゴリラと見合いするくらいならこんな家出ていってやる!!」
「ちょっ、待てトシ!!」
女王が止めるのを無視し、白雪姫は城を出て森の中へ入っていきました。
勢いで走り回っているうちに、白雪姫は道に迷ってしまいました。しかも、次第に辺りは暗くなり、まるで幽霊でも出そうな雰囲気です。
白雪姫は、普段は強がっていますが、実は相当怖がりでした。震える自分を叱咤して何とか前に進んでいきましたが、突然、背後から手が
「うわぁっ!!!?」
「ちょっ…トシ!!俺だよ俺!!」
「っ………近藤さん?」
涙目で振り返ると、白雪姫が密かに思いを寄せているゴリ……小人がいました。
「大丈夫かお前!!顔色真っ青だぞ!!」
「えっ!!いや…これはアンタに驚いたせいで…」
「いいから家で休んでいけよ!すぐ近くだから」
「……いいのか?」
「いいのかって、お前こんなところで野宿する気だったのか?この辺は自殺の名所らしいから夜になると出るぞ」
「っ…!!」
「出る」という言葉にあからさまに反応したのを見て、小人は笑いながら白雪姫に手を差しのべました。
「そういうわけたがら手つないでいこうぜ。俺も怖いし」
「おっ、俺は怖くない!!」
「はいはい」
小人は赤くなって抗議する白雪姫の手を握って歩き出しました。