◆銀◆

□8センチ
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午後3時、真選組は普通に勤務時間中だ。


「まぁた惰眠貪りやがって、このクソガキ」


縁側で眠りこけてる奴から、本人同様、人をおちょくったようなアイマスクを外すと、そこにはあどけない寝顔。とてもじゃないが、この顔から、えぐいことを平気で…むしろ楽しんでやるドSなんて想像つかないだろう。


「あーあ。無防備なツラしやがって。襲われてぇのか、この野郎」
「どうぞ、ご自由に」
「どわぁぁぁっ!!おっ、おま、いつから起きて!?」
「ちょっと焦りすぎですよ土方さん。アンタがアイマスクを外したあたりから起きてやしたぜ。それにしても勤務中に盛るなんて人のこと言えないんじゃねぇですかィ。それでも副長ですか?」


わざとらしく盛大にため息をつく沖田を土方は無性に殴りたくなった。


「つーか、お前、午前中も寝てただろうが。ちょっと寝過ぎじゃねぇか?」
「その分、起きてる時に素晴らしい働きをしてまさァ」
「どこがだ!?」
「あれ?忘れたんですか?昨日の晩もアンタの部屋で散々奉仕して」
「おいぃぃぃ!!そっちの話じゃねぇよ!!そうか、わかった。夜に寝ないから昼間眠くなるんだ」
「え…」
「今日からもう俺の部屋に来んな。ガキは大人しく寝てろ」
「ちょっ…土方さん…!!」


去ろうとする土方の右腕を掴み自分の方へ強引に引きよせた。咄嗟のことで、態勢を崩した土方の襟元を引き、そのまま口付けた。


「いっ、いきなり何すんだよ!?誰かに見られたら…」
「…やっぱり、アンタを見上げながらのキスより見下ろしながらキスがしてみたいでさァ」
「はぁ!!?」
「まぁ、押し倒せば身長差なんて関係ないんですけどねィ。襲うなんて言ってられるのも今のうちですぜィ」


宣戦布告したはずのに、土方は鼻で笑う。


「言ってろクソガキ」




アンタに追い付くまであと8センチ








そーごはあんまり伸びない方が可愛いと思います(もともこもない)

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