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□唇から
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「ティ・・・ティエリア・・・さん?」
ロックオンは自分の手に絡み付いているティエリアを珍しそうに眺めた。
「なんです?」
「何ってお前………」
ロックオンは上目使いで眺めてくる―しかも腕には滑らかな感触―ティエリアに、かなり焦っていた。
(理性もつかな……俺)
ロックオンが別の事を考えようと思考を明日の作戦についてに変更し、必死に堪えていた。
ペロッ
指先に感じる生暖かい柔らかな感触。
思わず見ると、普段付けている手袋が外され、指先にティエリアの真っ赤な舌が這っていた。
「ティエリアッ!??」
「貴方の手は好きだ。所々マメができている……。」
「なぁなぁ〜そろそろソレ、やめてくれないか?」
「何故です?」
「襲いそうだからvv」
茶目っ気たっぷりに言ってみた。
怒られてもしょーがねーなと思っていたら、中々罵声が飛んでこず、ティエリアは再度ロックオンの指を舐めた。
「ティエリア?……今の、聞こえた?」
「はい。聞きました」
「じゃあ……なんでだ?」
聞くと、ティエリアは大きな瞳でロックオンを見た。
「誘って…いるのですよ」
「お前可愛すぎだろ」
やはり今回も君の勝ち
FIN