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□distress 2
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ジュリアスとの一件から一夜明け、今日もエンジュは使命のために神鳥の宇宙に来ていた。

まだ少し疲れは残っていたが、一晩ぐっすり眠ったためだいぶ回復していた。
さっきも朝一番にジュリアスのところへ顔を出したばかりだった。
ジュリアスは相変わらず慣れた様子でエンジュを気遣ってくれた。
厳しくも優しい人柄なのだと思う。

オスカー様が、(広くはランディ様が)憧れているのも何となくわかる気がする。

彼に認められたい。

恐らく彼らも似たような理由でジュリアスを信望しているのだろう。
ジュリアスにはそう思わせるだけの、それこそ光の輝きがあるのだと思う。

(そうだ、ランディ様にサクリア拝受してこなきゃ。ついでにお話しが聞けるといいんだけど…)



「こんにちは、ランディ様」

「あれ、エンジュ、いらっしゃい。」

「ランディ様、早速で申し訳ないんですが風のサクリアを少しお願いできますか?」

「いいよ、」


そう言うとランディは風のサクリアをトゥルージェムに込めた。
ランディの勇気の風のサクリアがトゥルージェムを満たしていく。


「はい、これでいいかな。」

「ありがとうございました。」

「あ、そうだエンジュ、オスカー様から君の話聴いたよ。感心だって。」

「そうなんですか?でも、私オスカー様に感心されるようなことした記憶がないですけど。」

「ああ、オスカー様はジュリアス様から話を聞いたみたいだ。」

「ジュリアス様ですか。」

「うん。見所があるから将来が楽しみだって。(あ、あと愛らしい天使のようでどうこうって言ってたけど…それはとても言えないな)」

「そうですか。(ランディ様が百面相してる…一体どんな話だったんだろう)」

「う、うん、とにかくそういうこと。」

「取りあえずジュリアス様に失望されてなくて安心しました。」

「え?」

「あ、いえ。ジュリアス様にはお世話になっているのでちゃんと期待に応えたいと思って。」

「ああ、それなら心配いらないと思うよ。」

「ありがとうございます。そうだ、ランディ様にもお聞きしたいことが、」

「何?なんでも聞いてよ。」

「ランディ様から見て、私ってどうですか?」

「えっ!!」

「すみません、変な質問でしたか?」

「いや、そんなことないよ。」

「ジュリアス様やオスカー様のフィルターを通さずにランディ様自信の意見を聞きたいんです。」

「そうか…うーん、俺も君のことはその、良いと思うよ。」

「本当ですか?良かったです。」

「え!!…」

「何か私勘違いしました?」

「いや、そんなことないよ。もちろん君は良く頑張ってるし素敵、だと思うよ。(ああ、ジュリアス様もオスカー様もあんなこと言いだすから…)」



〜今朝の話〜

「おはようございますジュリアス様。」

「オスカーか、早いな。」

「何かいいことでも?」

「いや、聖地もなかなか良い人材に恵まれたと思ってな。」

「聖獣の宇宙ですか?」

「エトワールの話だ。」

「ああ。確かに彼女は優秀ですね。エトワールになってそんなに日が経たない割にもう聖獣の宇宙は安定し始めていると聞きます。」

「そうだ。私も労いのため昨日夕食に招いたが、強い意志が凛とした眼差しから垣間見えた。天使のような愛らしい姿でありながら芯はしっかりしている。」

「そうですね。少々器用にこなしすぎると心配ですが、感心な少女だと思われます。(そつがなさ過ぎて時々可愛げに欠けるが。)」

「そうだろう。私もあの愛らしい天使が翼を痛めてしまわないかと心配でならない。せめて私の元では羽休めができるように計らうつもりだが…」





と、いう話をしたらしい。
ランディはこの話をどのように受け止めていいやら悩んでいた。
取りあえずオスカーが感心だというのでそういうことになっている。


確かにエンジュは一生懸命で可愛い。
それはランディにもわかる。
彼にとってもエンジュが好ましい存在であるにはかわりなかった。


「ありがとうございます、ランディ様。そう言っていただけて勇気が出ました。では、そろそろ長居してもいけないのでお暇しますね。」

「あ、ああ無理しないように頑張って。何かあったら相談してくれ。」

「はい。失礼します。」






そう言ってエンジュはランディの執務室を後にした。






























To be continued…

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