君がいるだけで(Main)
□今を抱きしめて
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井上の能力の六花の盾は。
ソウルソサエティでも1、2を争う完璧な盾。
それに護られた俺が、
何もあるわけがない。
鞭のようにしなる尻尾を振り上げて、
ウゴォォーーーー!!!
まるで怒り狂っているかのように虚が哭く。
「サンキュ、井上!!」
「防御は任せて!!黒崎くんっっ。」
「おう!」
そう言って俺は虚へ向かってジャンプ、
一気に距離を詰める。
しかし相手もまるっきり弱い訳じゃない。
そのバカ力で、
俺の残魄刀を押し返す。
ばちっ
跳ね飛ばされた俺は、
チャドと闘っている虚と、
俺の前に居る虚の丁度中間地点の辺りで、
石田と背中合わせになった。
「手こずってるじゃないか。」
弓をきゅんとしならせながら、
かっわいくねぇ事を抜かす。
「そっちこそ、しっかりしろよ。」
俺もかわいくねぇ言葉で返し、
再び互いの相手に向かって飛び出す!!
「疾っっ!!」
矢が空気を切り裂いて飛ぶ。
その矢の如く俺は虚に向かい、
「−−ぉぉおおおおおっっ!!!!」
ざんっっ!!!
俺の斬魄刀は、
虚の姿を真っ二つに割った。
後でも・・・。
「しつこい奴は嫌われるぞ!!」
わけわからん石田のセリフと、
「ふっっん!!!!」
チャドの気合の言葉と共に、
虚の姿が消えた。
ようやく、
年末のこの町に静けさが戻った・・・・。