02/21の日記

23:14
理由なんて/狐僕
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「久しぶりだな、俺の敵」

狐さんは、突然現れた。
本当に突然で驚いた。

「お久しぶりです狐さん」

「《お久しぶりです狐さん》ふん。実際そうは思ってないんだろ?」

まあ、久しぶりと言われたら久しぶりと返すのが普通だと思ったのでとっさに、久しぶりと言っただけで実際久しぶりだなんてこれっぽっちも思っちゃいない。

「そうかもしれませんね。それで、今日は何か用事でも?」

狐さんは肩を揺らして笑った。

「《今日は何か用事でも?》ふん。用事が無いことくらいわかってるだろ?」

「わかってはいますが、やはり、こちらが望んでいないにしろ訪れてきてくれちゃったのですから」

「理由が欲しい、か?」

「まあ簡単に言えばそんなことです」

「《理由が欲しい》ふん。そんなの決まっているじゃないか」

ただ一つさ。
狐さんが何を言おうとしているのかわかった。
わかったからこそ、この後おそってくるであろう恥ずかしさに応じて身構える。

「お兄ちゃんに会いたかったからさ」

ああ、やっぱり解っていても恥ずかしい。



でも、

「僕も、会いたかったですよ狐さん」

狐さんは笑いながら僕を抱きしめた。


END
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久々狐僕(ぁ
俺の敵・お兄ちゃんはやはり使い分けるべきですか?(聞くな

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