03/29の日記

23:37
捨て身技は逆効果/あきこー
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「ねえそれ開けないの?」

にこにこしながら、あきらは先刻買ってきた炭酸に視線をやった。

(……えー、これを開けろと?)

あきらにチラリと視線をやるとにこにこしながらこちらをみている。
炭酸を開けなければならないのは決定事項なようなので俺はどこに向かって開けるかを考える事にした。

(まさか、あきらに向かって開けるワケにはいかないし…)

壁に向かって開けても、どれだけ吹き出すかわからないし。

(……仕方ない)

「…じゃあ開けるな」

「わー、こーちゃんカッコイい!」

普通開けるなんて言わないよ。
にこやかなあきらを横目に缶を開ける。

開けたとたん当然中身が飛び出すわけで、俺の顔やら肩やらはビショビショ。
あきらをみると目を見開いて驚いていた。

「は、はは」

軽く笑って、ちょっと服着替えてくるから待っててな。
そう言って席を立ったらあきらに腕を引っ張られた。

「あき…」

「ばっかじゃないの?!」

なんで自分に向かって開けるわけ?!

あきらのことだから、笑ってばっかだーとでも言ってくると思っていたのに怒られてしまった。

「ごめん…?」

「何謝ってるの?早く服洗濯して顔ふきなよ!」

こーちゃんがそんなになったら全然楽しくない!
あきらが怒鳴った言葉に頬が緩む。

「わかった」

さっさと着替えてくるな。
そう言ってあきらの頭をポンと触って席を離れた。

びっくりした。
あきらがあんなに怒るなんて。

(あきらの前で捨て身の覚悟はだめだなー)

俺は次なるあきらのわがままに備えて頭をフル回転させることにした。



END
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ほのぼの親子みたいなあきこーがみたい←

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