04/25の日記

23:40
例えば/零僕
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「いーたん」

机に突っ伏しながら僕に声をかける零崎。
どうせくだらないことを言うために呼んだのだろうが、僕は返事をしてやる。

「なんだよ」

「……」

しばしの沈黙の後に零崎は口をひらいた。

「…for instans.って何」

ボソッと、呟くようにたずねられた。

「何って…英語」

「違う、意味は何?」

手っ取り早く、答えを教えろ。
零崎は言うが僕はヒントだけをあたえる。

「意味はfor example.と同じ」

「……」

また沈黙。
まさか零崎解らないんじゃ…。
僕は念のために零崎に声をかける。

「零崎、わかったのか?」

聞くと零崎は消え入るような声で僕を呼んだ。

「…いーたん」

「………for example.って何?」

「お前よく進級できたな」

あきれて僕が言うと、零崎はかははと笑って言った。

「すごいな俺!」

冗談で言ったのに、笑ってる場合じゃないだろう。
for instans.が解らないくらいで進級できないなんてまずない。
…他もできていなければ話は別だが。

「で、意味は?」

なおも答えを聞いてくる零崎。
これを教えたら残り全部僕がやることになる。
それに、かわいそうだが自分で調べないことには実力はつかない。

「辞書をひけ」

「いーたんの意地悪ー」

「意地悪じゃない」

零崎は笑って、
僕は笑わなかった。



END
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学園パロ
答えはタイトル

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