04/01の日記
23:29
素直じゃない君の本音/零僕
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「今零崎に会いたくなかったのに」
言われた瞬間、心臓が止まるかと思った。
今は4月1日の夜中。日付が変わる少し前。最近いーたんに会っていなかったので久しぶりに京都に訪れたのに、いーたんは俺の顔を見て開口一番、今零崎に会いたくなかったのに、と言ったっきり口を閉ざしてしまった。
なんだか悲しくなったけれど、怒らせてしまった理由を考えるべくいーたんの部屋にあがりこむ。いかし悲しいかないっこうに理由が思い浮かばずに日付が変わってしまった。長期間会えない、っていうのはいーたんも納得してたはずだから却下。他に好きな奴ができた、は駄目だそいつのこと殺して解して並べて晒してやりてえ。悶々と考えていると、いーたんの方から、クツクツと押し殺したような笑い声が聞こえていた。振り返るといーたんが笑っていた。
「へ?」
思わずマヌケな声が漏れる。わけもわからずに、とりあえず、いーたん?と呼びかければいーたんはさも可笑しそうに口を開いた。
「イベント事が好きそうな君が忘れてるなんて思わなかったよ、零崎」
昨日は4月1日、何の日だい?
「あ!」
言われて思い出した。同時にいーたんに言われた言葉を思い出す。
「いーたん」
「何だよ・・・・」
「会いたかった」
言いながらぎゅうっと抱きしめると、小さく戯言だっと呟くいーたん。そんないーたんを見て俺は、しばらく京都にいようと誓った。
嘘つきの日に言われた言葉の意味は
(素直じゃない君の本音!)
END
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