01/02の日記

02:06
お正月/零+僕
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※いーたんがちびっ子で零崎に拾われてるIF設定




めでたいのかめでたくないのかよくわからないが、西暦がまた一つ変わった。いつもならば、新年で賑わう世間の波を軽くスルーして普通にいつも通り過ごすのだが、今年は違う。カウントダウンだってしたし、年越しそばだって食べた。初詣も行ったし、お節料理も兄貴が準備した。大晦日に家族が揃う事なんてここ数年はなかったのに、みんな揃って家族だんらんで過ごした。
なぜなら今年は今までと違うからだ。

「いっくん!お雑煮は美味しいかい?」

必死に餅を食べる子供に向かってカメラを向け、デレデレとする兄貴が視界に入りため息がでた。俺は席から立ち上がり、子供を救出すべく兄貴を蹴飛ばす。

「おらクソ兄貴、いーたんが落ち着いて食べれねえだろうが」

痛いじゃないか人識、そうかお兄ちゃんがいっくんにばかり構って寂しいんだな!等叫んでいる兄貴は大将達に任せる事にして、俺はいーたんの隣に座った。

「うまいか?」

尋ねると無表情に小さく頷くいーたんに俺はそうか、と微笑む。
再び餅と奮闘し始めた子供を見て、そうだ、と思いポケットを漁り目的の物があることを確認する。そして、いーたんが餅を食べ終わった事を確認してからいーたんの目の前に差し出した。

「なあに?」

「お年玉」

きょとんとするいーたんに、かははと笑って受け取るように促せば、いーたんはそろそろとそれを受け取った。

「開けてみ?」

お年玉と言っても、中に入っているのはいーたんが好きだと言っていたお菓子だ。ただ、少しでも普通にお正月気分を味わってほしくてあげただけ。
いーたんは中身をみて、俺をみて、ちいさくちいさく、ひーちゃんありがとう。と言った。

遠慮なんかするな、俺達は家族だ。何度言っても聞かないいーたん。
まだ子供なのに、ぼくはひーちゃんたちと違うのにここに居ていいの?等気を使ってばかりいる。そんないーたんに少しでも俺達はもう家族なんだと知って欲しくて、今年の正月の企画をした。いーたんは聡い子だから感付いているのかも知れないが、俺達がそれくらいいーたんを大事に思っている事を知ってほしいので問題ない。

つまるところ、俺達は偶然が重なり、突然家族の一員になったいーたんが可愛くて仕方ないのだ。もちろん、いーたんを捨てた身内には腹が立つが、それ以上にいーたんを愛してやらねばならない、と言う使命感が大きい。

それに、

「いーたん、楽しいか?」

「…うん、たのしい」

隣で少しはにかむ君が可愛くて仕方ない。


(今年もよろしくお願いします!)


END
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あけましておめでとうございます!
更新久しぶりすぎて申し訳ないです;
IF話また書きたいです〜´`

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