コラム置場

□CoD MW2の武器解説
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●ACR
米国のレミントン社が製造しているアサルトライフル。元々は、AR-15用のアクセサリー
を製造していることで有名なマグプル社が独自に開発したもので、最初はイスラエルの地
名に因んだ「MASADA」という名前だった。

2007年のショットショー(米国最大の銃器見本市)で発表されて間もなく、マグプル社
ではMASADAを大量生産できる製造ラインを確保できないため、製造権をブッシュマスタ
ー社へ売却、MASADAはACR(Adaptive Combat Rifle)という名前に変更された。
2009年にはレミントン社も製造に参加することになり、現在は軍用モデルをレミント
ン、民間モデルをブッシュマスターが担当し、マグプルは共同開発という形を取ってい
る。

作動方式は、発射時に生じる燃焼ガスの一部を銃身途中にあるガスポートからシリンダー
へ導き、その圧力を使ってボルトを動かすガス圧作動で、ボルトはレシーバー内にあるボ
ルトキャリアの溝によって回転し、ボルトの突起が銃身後端に噛み合って薬室を閉鎖する
ロータリーロッキング方式。

銃というものは、発射の反動でそのままボルトを後退させると、薬室から高圧の燃焼ガス
が射撃手へ向けて吹き出してしまうため、オートマチック銃ではボルトの後退を制御する
必要がある。ガス圧作動方式では、燃焼ガスがボルトを後退させ薬室を開放した時には、
既に弾丸は銃口から飛び出して銃身内の圧力は下がっているので、安全なシステムと言え
る。

ACRのアッパーレシーバーは金属製だが、ロアレシーバーは樹脂製にして軽量化を図って
いる。完全なモジュラー設計で、ハンドガードやストックには様々なバリエーションがあ
り、銃身は簡単に交換が可能。また、操作系も完全なアンビ(左右両用)となっている。
口径は基本型の5.56mm×45NATO(弾丸の直径が5.56mm、薬莢の長さが45mm)の他、
6.8mm×43SPC弾、6.5mm×39グレンデル弾、更にAKで使用されている7.62mm×39
弾と5.45mm×39弾に対応しており、口径の変更も簡単に行うことができる。

今のところ、軍や公的機関などでACRが採用されたという話は聞こえてこないが、
7.62mm×51NATO口径のモデルも登場しており、AR-15で溢れる米国市場の中でどこまで
売れるのか、興味深いところである。
因みに、当初MW2にACRが登場する予定はなかったらしいが、レミントン社から熱烈な
マーケティングがあり、急遽登場することになったとか。
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