Novel

□PLAY BOYS01
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走る、ただ息を切らせて。
唯、“ヒカリ”を目指して。





「…っは」
「頑張って!もう…すぐ、だからっ」
「…っ…、ねぇちゃ」
「…ッ!」

森が開けた。
目の前に点々と光が見えた。

「…丙!」
「…大丈夫だから」

声がした。
切羽詰った少年の声が。

見れば、すぐ後ろに少年がいた。
少年は所々に傷を負っていた。

「…っ」

思わず、顔を顰める。
それに気付いてか少年がゆっくりと頭を垂れた。
そして、その小さくも大きく、温かな手で小さな頭を優しく撫でた。

「もう、大丈夫だからな」



瞬間。



赤色が世界を満たした。
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