崩壊
□蜜マイハニィ
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焦がれる程に愛しくて
水浅葱の瞳に理性も何もかも乱されれる
幾度重ねても足りない
酷く美しい、まるで魔性の麻薬。
-蜜マイハニィ-
他人に醜態を晒して平気でいられる変態が何処にいるのか
居るとしたらそれはとんでもない性癖の持ち主かとんだ淫乱野郎だ、と何も考えられなくなる思考の中何処か冷めた考えが横切る。
そういう意味ではとりあえずグリムジョーは至って普通だった、だから並みの羞恥心はもちろんあるわけで……
先程から自分の下に居る相手を睨み付け一向に動こうとはしない。
グリムジョーなりの拒絶と細やかな抵抗、そんな事をしてもウルキオラには無意味だと分かっているのに抵抗出来ずにはいられない
嫌いな奴なら尚更。
* * * *
見慣れた部屋いつもの様に獣じみた性行為を行う、違う事と言えば珍しく続きをシようとしない相手。
何を思ったのかいつもと違う体位にされ先程から痛い程の視線を浴びせられる、その視線を感じる度に繋がったままの欲望が疼き下肢が震えた。
普段の行為ならば見上げる形なのに今日は上からウルキオラを見下ろし跨がる形にさせられている訳で、意図が分からず必死に体を支え沸き上がる熱を持て余していた。
「グリムジョー辛いか?」
「ン、な…見りゃ、分かんだろ…ッ、はや…く」
「楽になりたければ自分で動いたらどうだ」
見下ろした瞳が冷たく鋭い、ゾクゾクと神経を刺激する様な感覚。
言われた言葉を理解するのに、さほど時間はかからなかった。
…自分で動け?無茶な事言ってんじゃねェよ。
言ってやりたいのは山々だが生憎口を開けばそんな余裕など今のグリムジョーには無く、喘ぎそうになるのを堪えるのがやっとだ。
「グリムジョー」
見兼ねたのか名前を呼ばれる、同時に考える時間は終わったらしい。
結局、反抗虚しくウルキオラの思惑通りになるのだった。
* * * * *
「ッ、…ウル…キオラ…も…無、理…」
はっきりとは分からないが、うっすらと赤く頬を染め息を弾ませたグリムジョーが嫌だと足に力を入れ態度に表す。
普段の奴からは想像すら出来ない醜態に心無しか優越感と支配欲が込み上げた。
「…まだ動けるだろう?グリムジョー」
「ン…ッ…ぁっ、は…っ」
下にいるウルキオラは無表情のまま自分に跨がり淫らに腰を揺らすグリムジョーを見ていた。
低く甘い声で囁き、先程から繋がったままの自身で強く突いてやると口では拒絶しながらも自然に自分から腰を動かして快感を貪る。
揺れる度にぐちゃぐちゃと湿った音が響きシーツに染みを作っていく。
その様に堪らなく興奮するのが分かった、じわじわと確実に襲う加虐心
こんな風に乱しているのは自分だと知らしめたい。
「あんまり声を出すと…誰かに気ずかれるぞ?」
「…ふ…っ…」
羞恥心を煽る言葉を口にして楽しそうに唇を吊り上げる。
それがとてつもなく恥ずかしくて、グリムジョーは耐えきれずに唇を強く噛みしめて瞳を伏せた。