崩壊

□飴と鞭
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僅かな理性は切れグリムジョーは焦らされたもどかしさから物欲しげに見つめる

ウルキオラも又内心自分を押さえるのに必死だったのだが、それを表に出さない術を彼は常に装備している様で心無しか黒い笑みを浮かべ余裕に満ちた表情を作って見せた。

それにすら背筋を栗立たせ蕩けた瞳で見つめてくるグリムジョーを見下ろし、普段の威勢はどうしたんだ?と比喩し嘲笑うと瞬時に悔しさから眉根が寄り強く睨みつけてくる

−そうでないと面白くない−

グリムジョーの膝を抱き抱えると力を抜く様促す、呼吸が落ち着いたのを見計らいウルキオラは高ぶる己の欲をヒクつき誘う窮屈な蜜部に宛がい本能のまま一気に貫いた。

「ン、ん…っ…ぁ!」

瞬間甘い嬌声が響いたかと思うと涙声混じりの喘ぎに変わり一瞬で快感の虜になる、瞳は濡れ薄く開いた唇は舌を覗かせ接吻を誘う。
それ程にグリムジョーの体は快感への欲求に墜落しきっていた。

「…ウル、キオラ…ァ、っ…」

自らを呼ぶ声には先程までに無い色が含まれており妙に艶まかしい、本人に聞こえぬ様生唾を飲むと唇を擦り合わせ軽く歯を立ててやる

そして耳元へ唇を押し付けたまま囁く様に問う


「グリムジョー…ちゃんと俺が言った通りにしているか?」
「…ぁ、っ…誰、とも…ヤッてねぇ、テメ…ッ…だけだ」
「そうか…これからも俺以外とは寝るな、分かったな」
「ン、ん…ァ」

腰を支え下から感じやすい場所を強く何度も突き上げた
強すぎる快感は拷問の様で何も考えられなくなっていく、譫言の様に教え込まれた言葉を口にして深く考えず頷いた

体は先の行為に知らずの内に期待して歓喜の悲鳴をあげる

こうして体と言葉で墜としていく自分だけを求め欲っする様になるまで。

「…ウ、ル…ぁ、もっ…」
「あぁ…分かっている」

段々呂律も回らず下肢が麻酔し始め限界が近いのが目に分かる、羞恥心を捨て懇願するとウルキオラは息を途切らせ小さく頷いた。

「ひ…ッ、ン…あ、ぁっ!」
「……っ…」

激しく腰を打ちつけつつ片手で先程まで弄っていた先起を握り扱けばブルブルと四肢が震え、下腹をへこませたかと思えば甘い嬌声と共に達した。

それと同時に強く締め付けられウルキオラも掠れた声溢れ熱い欲を吐き出し内壁を濡らす

ズルリと萎えたモノを引き抜くと納まりきらなかった蜜が垂れ内股を伝い卑猥な光景に不覚にも目が眩んだ。

暫くし欲が納まると白濁でベトベトになった掌を見せつけるかの様に目前に持っていき小さく呟く

「随分早いな」
「…ッ、…テメェも人の事言えねぇだろ…」


いつもの調子に戻り強気な態度だが濡れた瞳に乱れた髪、卑しく湿った唇と全てから迫力なんて少しも感じられない

寧ろ、その全てに瞬間見惚れ息を調える間無く唾液までも舐めとり唇を重ねれば軽く愛しむ様に啄み何度も角度を変えて柔らかい唇を味わった。

意地が悪いかと思えば、こうやって甘やかすのをウルキオラは好む

グリムジョーもこの時ばかりは文句を言わずされるがまま、それは正に『飴と鞭』と言ったところか。


ゆっくりとウルキオラの唇が離れ唾液で塗れた唇を舌で舐めれば傲慢な笑みが視界に入った


「お前を満たせるのは俺だけだ」

「ハッ…自意識過剰」

「違ったか?」

「……勝手に言ってろ」



腕が伸ばされる


拒否する理由は無かった。


抱き寄せる腕は確かに熱を持ち


囁かれる言葉は酷く甘い。



グリムジョーは相変わらずの悪態を吐き視線を逸らすも、ほんの少し柔らかく微笑む

意地からか眉間に皺を刻んだものの、その答えとばかりにそっとウルキオラの背中に手を回した。




夜明け間近な室内に湿った音と欲望の擦れ合う音が響く


グリムジョーはウルキオラの愛撫に溺れ、ウルキオラはグリムジョーの恥態に酔った。









我らに確かなものなんて無く、その行為に意味など無い



体にぽっかりと空いた穴を、互いに埋めるかの様に日々求め合う









この抱きれない気持ちを偽り続けて。










−END−








◆頭が弱いお嬢が大好きです…!(何)潤氏はアレですよ、好きな子ほど虐めるというジャイ●ニズム…。
何か色々な意味でお目汚し失礼致しましたっ!(礼)
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