テニスなお姫様もどき

□第4話 終業式の日
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今日は終業式。


学校終了後、梓は夏希と共に由良の家に来ていた。

由良は普段、月城の本宅ではなく、海堂の家の隣の別宅に住んでいる。
そこは一般より少し大きい程度の大きさで、由良と兄の和己が住んでいる。
そして家のことは、ほぼ家政夫に任せている。


梓「へへへ、夏休みー」


梓は不気味に笑いながら、ごろごろしている。


夏希「気持ち悪いんだよ!」


夏希はそんな梓の頭を手のひらで床に押し付ける。


梓「にゅおぅ!!」


丁度その頃チャイムが鳴り、しばらくすると大きな荷物を持った澪菜が現れる。


澪菜「こんにちはー」


梓「おぉ、いらっしゃい。くつろいでくれたまえ」


夏希「テメェの家か!」


澪菜「えーっと…」


澪菜は部屋に入っても良いものかと躊躇い、入り口で立ち往生する。


由良「どうぞ、お入りなさい」


澪菜「うん…」


澪菜は少々戸惑いながら入室する。


梓「澪菜、待ってたゼ。通知表持ってきた?」


梓は夏希に頭を押さえつけられたまま問う。


澪菜「うん、一応ね」


澪菜は鞄から通知表を取り出す。


梓「今回は自信あんのさ!」


そう言って梓は夏希の手から逃れ、通知表を取り出し、澪菜と交換する。


梓「ふむふむ…、国語3、数学4、すげ!理科5!?
ん?……技術2、家庭科2、美術2…」


梓「澪菜…」


梓を筆頭とした三人は澪菜を同情の瞳で見る。


澪菜「だって、苦手なんだもん。
梓だって、技術とかは凄いけど、他の…特に数学が…」


夏希「1なんだろ」


澪菜「う、うん…」


梓「いやはや面目ない」


梓は照れながら頭を掻く。
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