テニスなお姫様もどき
□第7話 森の〇〇さん
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夏希、梓、澪菜、由良、跡部、忍足、宍戸、向日は跡部の別荘の周りの小さな森を散策していた。
梓「ねぇ、折角だし、街の方でお買い物したかったね」
夏希「お前にしては良いこと言うな」
夏希も梓の意見に賛成する。
澪菜「うーん、でも、そこまで時間無いよ」
夏希「けど、木ばっかじゃねぇか」
澪菜「綺麗だよ」
由良「ええ、綺麗だわ」
夏希「…」
夏希はあまり納得がいかないようだ。
由良「夏希…。
恵に写真を撮って帰らないといけないのではないの?」
夏希「森散策最高だ」
夏希がやる気になった。
澪菜「切り替え早いよ」
夏希「当然だ」
澪菜「…うん、じゃあ、わたし、軽く写真撮ってくるよ。皆はここら辺を散策してて、…4時にここに集合しよう」
梓「うん」
そして、澪菜は皆とは違う方へ歩いていく。
忍足「あの子、大丈夫なんか?
こないだ、迷子んなっとったやろ」
夏希「あー、あん時は焦ってただろ。
冷静な時は全然方向音痴じゃねぇんだ。
…こいつと違ってな」
夏希は梓の頭を鷲掴みにする。
梓「失敬だな!!
アタシがいつ迷っ…」
夏希「ああ?」
夏希の睨みが梓の言葉を遮る。
向日「いや、梓、お前学校で迷ってただろ」
忍足「そうなんか?
それはすごいな」
梓「ぷくー。もういいよ!!」
梓は口をフグのように膨らし、六人から離れ、足早に去っていく。
由良「あら、拗ねちゃったわね」
向日「おい、梓」
向日はそれを追いかける。
忍足「あ、岳人…行ってしもた。
岳人もなんであれがええんやろ」
夏希「まったくだな」
由良「あら、私は可愛いと思うわよ。
梓って、直ぐに騙されてくれるでしょう?」