テニスなお姫様もどき
□第2話 合宿会議@
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ばんっと勢いよく部室の扉が開く。
と、同時に梓の声が響く。
その後ろには到着したばかりの由良と手塚がいた。
由良「夏希、久しぶりね」
由良はにこりと微笑む。その笑顔の美しいことと言ったら、手塚が真っ赤になる程だ。(ただし無表情で)
跡部「手塚、久しぶりじゃねぇの」
手塚「跡部か」
由良「やはりまだ澪菜は来ていないのね」
梓「ま、仕方ないんじゃないー?
神奈川だし」
夏希「お前に言われなくてもわかってんだよ」
氷帝レギュラー達((えぇ…じゃあ文句言うなよ…))
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澪菜と真田はバスで氷帝学園へ向かっていた。
真田は緊張した面持ちで澪菜の隣に座っている。
そんな真田を気にした様子もなく、澪菜は流れる景色を見送っていた。
そんな澪菜が突然真田の方を向く。
澪菜「恵くんに連絡するの忘れてた」
真田は何のことか分からず、眉根を寄せる。
真田「一体何の事だ、話が見えん」
澪菜「合宿に参加してくれたら嬉しいなと思って」
真田「ああ、確かに心強いな。現在は氷帝にいるんだったな」
澪菜の義兄の恵は中等部時代は立海にいて男子テニス部のマネージャーだった。
澪菜「うん。氷帝にいる友だちが恵くんのファンで、恵くんが合宿に参加するかどうかでメールが来たんだ」
真田「そうか」
澪菜「取りあえず恵くんにメール送っておくね」
そう言って澪菜は携帯電話を取り出し、メール画面を開いた。
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由良「もうじき来るわね」
夏希「そうだな…。梓!!行ってこい」
梓「えーっ!!またアタシ!?」
梓は不満そうに口をとがらせる。
夏希「文句があるなら聞いてやろうか?」
夏希は梓を睨みつけながら、指を鳴らす。
梓「ヒィィィ!!行って参る!!」
梓は猛スピードで校門へ走る。
由良「流石、夏希。梓の扱い方を心得てるわ」