テニスなお姫様もどき
□第2話 合宿会議@
3ページ/9ページ
-----
梓が校門へ到着して数分後。
澪菜「あ、梓」
澪菜と真田が氷帝へ到着した。
梓「澪菜ー!!」
梓は澪菜に飛びついた。
澪菜「どうしたの?」
梓「夏希がこわいんダ!!」
澪菜「ははは…」
真田「澪菜、誰だ?」
澪菜「あれ、会ったことない?」
梓「アタシ、澪菜ほどテイサツ行かないからさ」
得意気にふんぞり返った後、梓は真田へと向き直る。
梓「もうしおくれました!!アタシは氷帝マネジャの坂本梓っス!!」
真田「ああ…俺は立海の副部長の真田だ」
梓「副部長?てっきりアタシ…」
澪菜「梓、その先は言わないで、弦一郎くんが傷つくから」
しかし、その気遣いが逆に真田を傷つけることになる。
「澪菜の言葉の方が傷つくよね、弦一郎」
澪菜「え?」
真田に同情する人物。
それは、澪菜の義兄の恵だった。
澪菜「恵くん!」
梓「ということは、恵さんも行くのかぁ。これでタイアンだネ」
恵「安泰のこと?」
梓「そっす!恵さんが参加しないと夏希が行かないってワガママをですネ」
恵「参加って…、ああ、夏期合宿があるんだね。俺も行って大丈夫?」
梓「大丈夫も何も、恵さんいなきゃ夏希が行かないんす」
澪菜「わたしも恵くんがいたら嬉しいな。恵くんも行っていいか、みんなに確認してみよう」
-----
夏希「遅い!!」
由良「もうじき来る筈よ。落ち着きなさいな」
梓「お待たせー!!」
夏希「やっと来たか。まった…く…」
恵「こんにちは」
夏希「恵さん、こんにちは!」
苛ついていた夏希の態度が一変する。
礼儀正しくお辞儀をして、心なしか目が輝いているように見える。
恵「初めまして。
俺は高等部二年、長澤恵」
忍足「知ってますわ。めちゃくちゃ有名ですしね」
恵「え、有名…なの?」