テニスなお姫様もどき
□第4話 終業式の日
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由良はこの兄を少し苦手としており、普段からあまり関わらないようにしている。
和己「別に用って程じゃないが、お前、俺に何か言うことないのか?」
和己が言っているのはおそらく合宿のことだ。
由良は弟や両親には合宿のことを伝えていたが、兄には伝えていなかった。
だが、彼と恵は親友だ。
おそらく、そこから伝わったのだ。
由良「特に御座いませんよ」
由良は、兄に伝えるとろくな事にならないと分かっている為、誤魔化す。
和己「いや、あるだろ」
由良「いえ、御座いません」
和己「…ふーん、それならそれでもいいけどな。
そういえば、明日から合宿なんだってな」
和己は今思い出したかのように合宿の話を切り出した。
由良「初めから知っていたでしょう」
和己「恵が言っていたからな」
夏希「まさか、ついて来たりはしないでしょうね」
和己「まさか。俺だって暇じゃないんだぜ。これから数日出掛けるからな」
そう言って和己は楽しそうに部屋を出て行った。
夏希「何だ、あれ」
由良「放っておきましょう。
こちらに害が無いならそれで構わないわ」
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スーパーマーケットに着いた梓と澪菜はお菓子コーナーに直行した。
澪菜が買い物カゴを持ち、梓がお菓子を選んでいく。
梓「やっぱ、チョコは溶けるよねぇ」
澪菜「そうだね、夏だし仕方ないよ」
梓「夏希には悪いけど、断念」
チョコレートは夏希の好物だ。
梓「澪菜は何がいる?」
澪菜「んー、わたしはこれかな」
そう言って澪菜はコーンスナックを手に取る。
梓「チーズ味かぁ。澪菜らしいや」
そして、梓はチョコレート饅頭というものを手に取り、カゴに入れる。
梓「さて、こんなものかな」
澪菜「うん、じゃあレジに行こう」
そうして梓と澪菜はレジに並ぶ。