テニスなお姫様もどき

□第4話 終業式の日
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澪菜「ところで、梓。お金いくら持ってる?」


澪菜は、ふと気になって梓に聞いてみる。


梓「まっかせなさい!梓さんは今日はリッチなのだ!」


そういって、梓は鞄を開けて財布を取り出そうとする。

しかし、そこに鞄は無かった。


梓「ひぃ!
鞄、忘れた!」


澪菜「え!?
ちょっと、梓!」


梓「あれ、あー由良ん家だ」


澪菜「わたしも今は千円位しか持ってないよ」


明らかにカゴの中の商品は千円では足りそうに無かった。


梓「ぎゃあ、どうするべ」


澪菜「諦めよう。それで、千円以内に収めよう」


梓「そんな!あ、由良を呼ぼう。助けを求めるのさ」


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夏希は夏休みの宿題をしていた。

彼女は宿題を先に終わらして、後にのんびりとするタイプだった。


由良「あら、ここ間違えているわよ」


由良は頭がいい。難しい問題をいとも簡単に解いてしまう。
由良の家ですれば、解らない問題を教えて貰えるというメリットがある。


夏希「…ここは?」


由良「ああ、これはね、こうして…こうよ」


夏希「はぁ?どうしてそうなるんだよ」


由良「それは…、これが、…だからよ」


由良はすらすらと夏希に解説していく。


夏希「あー、そっか」


由良「解った?」


夏希「ああ」


由良「それなら良かったわ。
…あら?」


丁度その時、由良の携帯が着信を知らせる。
夏希は何だか嫌な予感がして由良に待ったをかける。
しかし、由良はそんなことも構わず、通話ボタンを押す。


由良「はい、由良です」


それは勿論梓からで携帯電話から元気な声が聞こえてくる。
その声は夏希にも聞こえた様で、彼女は深い溜め息をつく。
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