テニスなお姫様もどき

□第7話 森の〇〇さん
4ページ/6ページ

澪菜(…何か来る。

…熊、とか?

まさか、ね)


その音はどんどん澪菜に近づいていく。そして、ついに…

それは姿を現す。


澪菜「…っ!!」


澪菜は身構える。


しかし、目の前に現れたのは…

鳳と日吉の二人だった。


澪菜「…日吉くんと…鳳くん?…どうしてここに?」


鳳「えっ!!…その…」


鳳が上手い言い訳を考えようとするが、出てこない。


日吉「…澪菜さんこそどうしてこんな所に一人で…。危ないですよ」


日吉が上手く話をそらせる。


澪菜「ん、恵くんの写真撮ってたの…。

あ、折角だし、二人も撮ろうか?」


鳳「あ、それじゃ、お願いします」


澪菜「うん、じゃあそこに並んで」


鳳(って、日吉とツーショット!?)


取りあえず二人はそこに並び、澪菜はカメラを構え、シャッターを切った。


鳳「澪菜さんは入らないんですか?」


澪菜「そうだね…。折角だし、セルフタイマーにしてみんなで撮ろうか」


鳳「そうですね」


澪菜「えっと…どうするんだろ。

セルフタイマーとか使うの初めてだから、分からないよ」


鳳「やりましょうか?」


澪菜「うん、ごめんね」


澪菜は申し訳なさそうに苦笑する。


鳳「いえ、いいですよ。これくらい」


そして鳳はカメラを受け取った。


-----


由良「跡部くん、何故私について来るの?」


由良は後ろからついて来る跡部に話しかける。


跡部「俺様が一緒に行ってやるぜ」


由良「そう?夏希達と一緒に行けばいいのに、その方が楽しいわよ」


跡部「俺はお前『ギャアアア!!』」


まるで跡部を邪魔するかのように悲鳴が聞こえた。


跡部「チッ…」


由良「……今の声は梓ね」


跡部「向日の声も聞こえたな」


梓と向日に何かがあったらしい。


由良「……声はあちらから聞こえたわね」


由良が声のした方を向く。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ