テニスなお姫様もどき

□第7話 森の〇〇さん
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跡部「大丈夫だろ」


由良「そうね。でも向日くんが一緒とはいえ梓だもの、心配だわ」


跡部「確かにな……。
(いくらなんでも間が悪いだろ、この間の柳の時といい、呪われてんじゃねぇか?)」


梓の心配などそっちのけで自分の呪いの心配をする跡部。


由良「行きましょう、跡部くん」


跡部「あ、あぁ…」


由良「あ…」


声のした方に行きかけた由良が突然跡部の方を振り返る。


跡部「…何だ?」


由良「来てくれてありがとう。嬉しかったわ」


由良が跡部に微笑みかけると、さすがに跡部でも頬を染める。


跡部「…あぁ」


由良は直ぐに進行方向に向き直り、進んでいく。それについて跡部も進む。


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梓「ギャアアア!!」


向日「なんでこんなとこに…」


梓と向日の目の前には

熊がいた。


向日「クソクソ!!

(梓を守らないと…。
でも、どうやって…)」


向日の周りには武器になりそうな物がなかった。


「グオオオオ…!!」


熊が二人を睨み、梓と向日の二人も熊を睨む。


そして……………。


急にドスッと変な音がした。その数秒後…


「うわぁ!!」


熊が突然倒れだす。


熊は音を立てて、横向きに倒れた。


向日「……?
(ってか、今どっかで聞いたような声がしたような…)」


熊の後ろには…


梓「澪菜!!」


澪菜がいた…。

そして後ろから鳳と日吉も来る。


澪菜「大丈夫?」


梓「さすが、澪菜!!」


どうやら澪菜が熊を倒したようだ。

向日は驚きを隠せない。


向日「…お前、すごいな…」


梓「そりゃそうだよ。澪菜はアタシ達の中で二番目に強いからね!」


何故か梓が威張る。


澪菜「これでも恵くんに空手を教わってるからね」


澪菜が笑う。


向日「いや、それでも普通は熊なんか倒せねーって!」


澪菜「普通なら、そうだよね」


向日「え?」
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